KY(危険予知)の定番あるある

今回はKY(危険予知)の危険ポイントと対策の記載で定番みたいになっているものを自分の経験から記載してみたい。

なお他のサイトと同じことを書いても仕方ないので、電気制御工事のKYあるあるを記載したい。

なおKY(危険予知)とは、危険の「K」、予知の「Y」をとったもので、労働災害を防止するため、危険のポイントと行動目標を作業前に指差し呼称する訓練のことをいう。

以下、(危険のポイント)→(行動目標)の順に箇条書きする。

定番危険ポイントと対策例

・充電部に触れ感電(活線工事のとき)→保護具の着用。
・充電部に触れ感電(非活線工事のとき)→ブレーカーを落としてから作業する。検電器を使用する。
・搬送物によるつまずき転倒→足元の確認。
・移動時のつまずき転倒→周囲を確認する。
・高所作業時、作業員が足を滑らせ高所から転落する→高所作業時は、安全帯の着用使用を徹底させる。
(注!)フルハーネス型安全帯を付ける場面が法律改正で増えてきた。
・荷物搬送時に腰を痛める→作業姿勢・動作に気を付ける。
・機器誤操作による2次災害→声かけの徹底。作業前の合図の徹底。
・変更箇所による機器操作による2次災害→2人以上での確認。

「徹底」はよく記載するので、漢字は書けたほうがいい。
また「つまずき」は「つまづき」と間違って記載しないように!!

電気施工管理のお仕事とは

筆者は電気工事施工管理の関連資格を持っているが、そもそも施工管理って何をするのか、まとめてみた。

筆者の経験は電気制御に伴う工事が多いので、建屋の工事とは異なることも多いと思う。

他のネットの記載とも異なると思うが、同じことを書いても仕方ないので今回は自分が行っている電気制御工事に特化した記事にしたい。
※筆者は複数の会社で設計者の立場の工事指示、実際の電気制御工事、工事管理を経験しているので、これらを今回記事にまとめる。

とりあえず大きく以下3つの業務に分けられると思う。

1.電気設計
2.工事部品発注
3.その他職人さんが工事に集中してできるような環境を整える。

※雑務や事務的なことも。。。

1.電気設計

電気設計は制御盤内の図面作成はもちろん、外部配線をどの電線(VCTFやペアケーブル、耐熱場所はLKGBなど)を使用し、プルボックス・操作盤・リモート盤に集約してからとか外部配線系統を図面に記載する。
これを職人さんに説明し人を割り振る。

2.工事部品発注

外注の工事屋さんと相談し、必要部材を洗い出し発注する。
電線だけでなく、ラック・配管・金属ダクト・フレキ・プリカも発注する。

3.工事環境準備

職人さんが工事に集中してできるような環境を整える。実はこれが本来の施工管理と呼ばれるものかもしれない。ちなみによく言われる施工管理4大業務は以下である。

・施工管理 4大業務
1.工程管理
2.原価管理
3.品質管理
4.安全管理

1.工程管理

電気工事の工期を守るためにあらゆる手を使う。

・職人を集める。
・作業員名簿を作る。
・スケジュール表を作る。
・職人のスケジュールを把握し、うまいこと割り振る
・職人が遊ばないように機械屋さんや建屋さんと作業がかぶらないよう交渉する。
・工期がやばければ、外注の職人さんに電話をしまくり、なんとか人を集める。
・ホテルの予約をする。(職人さんの分も)
・その他、提出資料の作成(※特に大手会社さんや役所の仕事は提出資料がやたら多い。)

2.原価管理

・電気工事工賃(人件費)、工事材料の見積もり(積算と呼ぶ)
これはエクセルのバーチャートで関数を仕込んで見積もっていた。
・お客様や下請けと値段交渉
・ホテルの価格、荷物搬送の費用も含めないといけない。

3.品質管理

工事が設計どおり出来ているかチェックする。電気制御だとIOチェック(PLCの入出力チェック)を行う。IOチェックが終わるまで職人さんを帰してはならない。なぜなら、チェックでおかしければ配線工事やり直しをさせないといけないので。

4.安全管理

・危険予知(KY)
毎朝、職人の方を集めて危険予知(KY)ミーティングを行う。これは以前に在席していた会社では必ず作業前にやっていた。なにも見ずに危険予知ボードを記載できるまでになるくらい、行っていた時期もある。
・安全パトロール
職人さんが危ない工事をしていないか見回ったり、声をかけたりする。

以上ざくっと記載したが、これを現場電気工事やソフト試運転と同時にしたりする。大きい案件になると役割分担することもある。

配管E19で90°曲げ寸法(個人的方法)

前回投稿の「配管E19でS字曲げ寸法(個人的方法)」「配管E25でS字曲げ寸法(個人的方法)」に引き続き、今回は90°曲げを紹介したい。

いろいろネットや人に聞いた内容を参考に個人的に筆者がやってみた方法で、ある程度、曲げることができた方法を今回も記載する。(あくまでも個人的方法ですので、自己責任で参考にしてください。苦情は受付けません。)

なお、E19は一般的にノーマルベンドがありません。ですので自分で曲げるしかないのです。(売ってもいいような気はしますがJISにないなどいろいろ事情があるよう。。)

1.曲げる位置をけがく

曲げる位置の前後あわせて190mmになるよう、真ん中からマイナス95mm真ん中真ん中からプラス95mmの3か所にしるしをつける。

この190mmはE19の19を10倍したものと覚えておくとよい。もちろん95mmは190mmの半分。

ただし曲げる位置の真ん中は50mm位余裕を見たほうがよい。※配管先から例えば400mm(目標半径)とすれば、50mm位余裕を見る(つまり450mmを真ん中)

2.曲げる

しるしをつけた先端から(体の遠いほうから)ハイヒッキーで曲げていく。

最初は一回に曲げる角度9°(いち、くらい)を進む距離19mmくらいにして、徐々に前に出していく。 10回位先端から曲げると、きれいに曲がる。※45°くらいで一回見て微調整する。

慣れると、曲げる間隔を長くする。

3.仕上げ

あとはパイプカッター等で配管を切って、長さ調整。

配管E25でS字曲げ寸法(個人的方法)

今回は前回に引き続き、薄鋼配管E25をS字に曲げる方法について、個人的方法を記載する。個人的に筆者がやってみた方法で、ある程度、曲げることができた方法を今回も記載する。(あくまでも個人的方法ですので、自己責任で参考にしてください。苦情は受付けません。)

基本的には前回の「配管E19でS字曲げ寸法(個人的方法)」と同じ方法なので、違うところだけ説明する。

1.曲げ箇所のけがく寸法がE19と異なる

真ん中よりマイナス25mm前真ん中真ん中プラス25mmの位置にしるしとして線を引く。

この25mmはE25の25と覚えておくとよい。

2.他はE19と同じ要領

配管E19でS字曲げ寸法(個人的方法)

薄鋼配管E19をS字に曲げるのに、いろいろネット上でやり方や寸法が記載されている。

中には数式が記載されているものもあるが、現場ではそのようなことをしている人は皆無だ。

いろいろネットや人に聞いた内容を参考に個人的に筆者がやってみた方法で、ある程度、曲げることができた方法を今回は記載したい。(あくまでも個人的方法ですので、自己責任で参考にしてください。苦情は受付けません。)

S字に曲げるには左図の①と②の2か所曲げる必要があるが、まず①から行う。

1.1か所目の曲げ寸法をけがく

まず1か所目の曲げたい箇所を真ん中にして、真ん中よりマイナス19mm前真ん中真ん中プラス19mmの位置にしるしとして線を引く。

この19mmはE19の19と覚えておくとよい。

2.1か所目を曲げる

しるしをつけた3か所を曲げ箇所に合わせ、ハイヒッキーで等分で曲げていく。

先端から(体の遠いほうから)曲げていく。軽く、いち、にーくらいで体重をかけて曲げる。

徐々に前に出していき、3か所曲げる。曲げる角度は障害物をよける角度に合わせ調整する。

3.2か所目の位置をけがく

写真のように段ボールかなにか直線的な状態が分かるものにそって、障害物の高さより少し長めの位置を2か所目の曲げ位置としてけがく。

4.2か所目の曲げ寸法をけがく

1か所目と同じく、真ん中よりマイナス19mm前真ん中真ん中プラス19mmの位置にしるしとして線を引く。

5.2か所目を曲げる

1か所目と同じ要領で3等分で軽く曲げる。

先端側と並行になるよう姿勢をよくして遠目に見ながら何度も調整する。

6.仕上げ

こんな感じだが、おそらく人によってやり方は違うし異論を持つ読者もいると思うが、ネットで調べたり先輩に教えてもらっても最初のS字曲げがなかなかできない人は、きっかけを掴む上でもひとつの方法として参考に頂きたい。

キーエンスPLCで2次元配列

今回はキーエンスPLCでの変数機能を使った2次元配列プログラムを紹介する。

例えばPLCでのパレタイジング処理(箱などに物をぶつからないように順番に積んでいく制御)で、現在の箱詰め状態をタッチパネルに表示したいとする。

そのとき変数機能を使った2次元配列が便利だ。最近のPLCはどのメーカーもデバイス番号(デバイスメモリ)のみならず変数が使用できる。今関わっている案件でも変数を多用している。

例えばキーエンスのタッチパネルVTでは変数を割り当てることができる。(画像のようにVARを指定する。)

パレタイジング状態を示す各セル部分を2次元配列(縦×横)の変数にして設定しておく。

そしてPLC側で変数を登録する。(今回はキーエンスKVスタジオで紹介する。)

今回は8行×7列(添え字は[0~7]×[0~6])の2次元配列を使う。

後はPLC側でKVスクリプトやST言語で2次元配列を使って表示する。今回の案件では各ロボット移動座標も8×7の56ポイント対応を行ったが、2次元配列を使ったため、連日の終電残業の中、疲れた頭脳でも簡潔にプログラムを組むことができた。

今のPLCは変数のみでプログラムを組むことも可能だ。ただそれはやりすぎなのかなあと思ったりもする。変数が使えなかった時代の古いプログラムの改修も我々には大事な仕事であり、デバイス番号と変数のいいところを折衷して、ファンクションブロックも含めて、これから模索していくことになるだろう。

三菱サーボで押当て制御

今回は三菱PLCのユニットRD77MS4でサーボ押当て制御を紹介する。

例えばサーボZ軸を下降させながら、ネジ締めなどを行う場合に使用される。

具体的には位置決め動作中(Z軸ネジ締め開始位置の少し手前まで位置決め動作で下降させる)に、モータを停止させずにトルク制御に切換える方法として使用される。

「押当て制御モード」といわれる。

ラダーは以下となる。

・バッファアドレス#4390(目標トルク指定)→今回は10%指定
・バッファアドレス#4393(押当てモード切換え条件)→今回は「送り現在値」
・バッファアドレス#4394(押当て切換え条件パラ)→今回は送り現在値が20mmでトルク制御に切り替える。

・バッファアドレス#4375(制御モード指定)→今回は30(押当て制御モード)指定

制御モード指定は以下となる。
 0: 位置制御モード
 10: 速度制御モード
 20: トルク制御モード
 30: 押当て制御モード

そして制御モード切換え要求フラグ(バッファアドレス#4374の0ビット)をONにする。

ちなみにRD78G4のPLCopenでプログラムを組むときは、MC_TorqueControlのOptionsで押当て制御モードを指定する。

三菱サーボで自動生成カム

今回は三菱PLCのユニットRD77MS4で自動でカムデータを生成する方法について紹介する。

カムデータは、三菱シンプルモーションユニット設定で自分で作成するほかに、複雑な曲線は自動生成することができる。次の自動生成カム種別がある。

1.ロータリーカッター
2.ロータリーカッター(中央基準)
3.簡易ストローク比カム
4.詳細ストローク比カム

例えば、ロータリーカッター(回転しながら切断するサーボモーター)の同期カム動作は複雑だが、自動生成できる。

自動生成は以下のようにラダーを組んで行う。

1.バッファアドレス#53201→自動生成するカム番号を格納する。
2.バッファアドレス#53202→自動生成カム種別(上記)を格納する。
3.バッファアドレス#53204→カム分解能を格納する。
4.バッファアドレス#53206→シート長を格納する。
5.バッファアドレス#36472→1サイクル長を格納する。
6.バッファアドレス#53208→シート同期幅を格納する。
7.バッファアドレス#53210→同期長軸を格納する。

8.バッファアドレス#53212→同期開始位置を格納する。
9.バッファアドレス#53214→同期区間増速率を格納する。

そしてカム自動生成要求フラグ(バッファアドレス#53200の0ビット)をONにする。

三菱シンプルモーションユニット設定に自動生成されたカムデータが表示される。

三菱サーボ同期中にマーク検出

今回は三菱PLCのユニットRD77MS4でサーボ同期中に回転サーボコンベアの現在位置をマークセンサーで検出する方法について紹介する。

例えば、ロータリーカッター(回転しながら切断するサーボモーター)で切断するシートに印刷されたレジマーク(=切断シート長の中に1か所だけマークする)をセンサーで検出し、もしシートがずれていればサーボ補助軸(サーボ仮想軸)で位置補正するのに使用される。

※マークセンサーで検出した回転サーボコンベアの現在位置からマーク間の長さを算出し、切断シート長とずれていれば、その差分をサーボ仮想軸で同期させ移動させる。

ではマークセンサーで回転サーボコンベアの現在位置をどのように検出するかだが、マークセンサー入力をPLCの汎用入力(X番)にいれてラダーで回転サーボコンベアの現在位置を取得するのはNGだ。

ラダーのスキャン時間によって正確にデータ取得できないためである。

割り込みプログラムを組む手もあるが、今回は三菱シンプルモーションユニット設定で用意されているマーク検出機能について紹介したい。

まずRD77MS4の三菱シンプルモーションユニット設定でマーク検出設定を行う。

そしてマークセンサーをどこに配線するかだが、RD77MS4の外部入力接続用コネクタ(DSUBコネクタ)のDI1の端子に配線する。
※DI1をどのSINピンにするか割付け任意に変更可。

そして以下のようにラダーを組む。D4にマーク検出幅が格納される。

マーク検出回数(バッファアドレス#54960)、マーク検出データ(バッファアドレス#54962)を前回値と比較し、(今回値)-(前回値)でマーク検出幅を取得する。